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仁寺洞(인사동)Gallery Sijacには、展示空間の裏に広い一室があり、そこに遮光したテントを設けて、暗室がわりにしていました。会期中、湿板写真の撮影から現像までを体験するワークショップが企画されていたのです。私もワークショップのテスト撮影に協力するため、ギャラリー前の通りでカメラを構えました。かぶり布の中から、ピントグラスに映る、よく晴れた街を見ていると、なにか安心感にも似たような感覚を覚えました。レンズを通過した光は、フレームによって区切られ、私にとって異国のその土地を、慣れ親しんだ「映像」へと変えたのです。「映像」である限り、街は、私に選ばれ、操作される対象としても在り得るのです。虚構であれ、一つの開口部を通じて暗い部屋から外部を見るとき、そこには、一方的に見ることへの安堵と快楽が、否定しがたく存在したように思えます。